10日と11日にロシアで開催された新興国グループ「BRICS」外相会議。ブラジル・ロシア・インド・中国が2009年に開いた首脳会議から始まり、2011年に南アフリカが加わって5カ国になったグループ。さらに今年1月に、エジプト・エチオピア・イラン・サウジアラビア・アラブ首長国連邦(UAE)が加盟し10カ国に拡大した。イギリスメディアによると、拡大したBRICSには世界人口の45%、原油生産の44%が集中するとのこと。10カ国になり初めて開催された外相会議には、タイ・ラオス・ベトナム・バングラデシュなど12の途上国も参加した。外相会議の参加者らは、国際的な紛争の政治的解決を推進することで合意し、国際金融システムの改革とデジタル経済における協力強化を求めた。議長国ロシアのラブロフ外相は、中国・王毅外相と個別に会談。アメリカ一極主義に対抗する枠組みとして、多極主義を旗印とするBRICSで強調する姿勢で一致したという。さらに、南アフリカ・ブラジル・イラン・ラオス・エチオピア・タイなどの外相とも二国間会談を行った。ロシア訪問中にBRICSに加盟する意思を表明したタイのマーリット外相は、南半球に位置する新興途上国の協力強化を呼びかけた。タイの加盟が承認されれば、東南アジア初の加盟国に。途上国の関心を集め、急速な拡大を続けるBRICSはこの先G7と肩を並べる存在になるのか。