COP29で、焦点のひとつとなっているのは新興国の出方。経済成長とともに、大量の温室効果ガスを排出してきた中国やインドなどの新興国に対しては、途上国を支援する余力も責任もあるとして、先進国側・途上国側から、その動向に注目が集まっている。新興国側は、途上国への支援は先進国が率先して行うべきだと主張してきた。今週、新興国のひとつであるブラジルで開かれたG20の首脳宣言では、あらゆる資金源からの投資を促進するとの文言が盛り込まれ、支援の規模とその担い手を拡大すべきとする方針が示された。これをCOP29に合わせた新興国側からの前向きな動きと捉える評価もある。最終的な合意文書に向けた草案がまもなく示されることになっている。先進国と途上国に加え、新興国がどのように折り合いをつけるかが注目される。