オーストラリアで16歳未満のSNSの利用を禁止する法案が世界で初めて可決された。国を二分したこの議論について現地で緊急取材。法案の可決によりオーストラリアでは来年からFacebook、Instagram、X、TikTokなどにおいて16歳未満の利用が一切禁止されることになったが、採決前の世論調査では国民の77%が16歳未満のSNS利用禁止を支持した。背景にはここ数年で立て続けに起こった数々の事件がある。一昨年、当時15歳の少女がクラスメイトから偽のヌード画像をSNSで回覧されるなどのいじめを受け自殺。以降、わずか2年間でSNSをきっかけに自ら命を落とした10代は報じられているだけで7人に上る。今年1月に当時13歳の息子を亡くしたミアバニスターさんを訪ねた。SNSからとめどなく押し寄せるカッコイイ体に憧れオリバー君は無謀な栄養コントロールにはまってしまったのだ。去年5月、ノーベル賞サミット2023に登壇したトリスタン・ハリス氏。元GoogleのエンジニアとしてSNSに仕掛けられたアルゴリズムの危険性を指摘してきた人物だ。つまり巨大SNS企業は業績を伸ばすため日々の投稿内容やいいねの対象、何をリポストしたかなどの傾向からユーザーの好みや性格を完璧に把握し正確なスポンサー広告を打ち込むことができる。そんな世界の天才たちが作り上げたアルゴリズムから人が逃れることなどできないし、ましてや子供にできるはずがない。というのがハリス氏の主張だ。そして、こうも問いかける。「あなたはこの1年でYouTubeアカウントにいくら払いました?Facebookのアカウントには?ゼロですよね?それなのに、それらの企業の時価総額は何兆ドルもあるのは何故か?」
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