多頭飼育の問題を解決するため、新潟市では官民一体で不妊去勢手術を行う専門病院が開設されている。行政施設内に開設されるのは全国でも初という。繁殖後に適切な飼育ができる場合を除き繁殖制限が求められるものの、手術費用の負担から放置されるケースは少なくない。この専門病院は新潟県動物愛護協会がクラウドファンディングを募り手術費用を通常の半分以下にするとともに、獣医や動物愛護団体もこれに賛同している。新潟市動物愛護センターの登坂友一さんはネコが無秩序に増えてしまうと不幸な子ネコも増えてしまうので不妊矯正手術は必要と言及している。多頭飼育を巡るトラブルの苦情は去年の新潟市だけで380件にのぼり、市が飼い主に行う指導だけでは解決に至らないといい畑を荒らしてしまうといった実害もでてしまっているという。市に寄せられた相談を動物愛護団体と共有し、官民が連携してネコの引取を行うなどの取り組みも行っている。倉庫の野良ネコに餌を上げると1年足らずで9匹のネコが寄ってくる様になったと相談した人の姿も見られ、不妊去勢手術を行ったうえで引取先を探すという。専門家の佐伯潤氏は高齢であったり経済の問題を抱えているなど社会的弱者が陥ることもあり、行政がからむことで様々な団体を巻き込んで対処すべきとコメントしている。新潟市動物愛護センターは市の福祉に関する部局とも連携して困窮する飼い主の状況を把握していくとしている。
住所: 新潟県新潟市中央区川岸町1-49
URL: http://www.nhk.or.jp/niigata/
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