キャッシュレス化が進む中、厚生労働省の省令が改正され去年、スマホ決済アプリを使った賃金の“デジタル払い”が解禁された。デジタル払いを希望する会社は従業員が持つ決済アプリのアカウントを通じて支払うことができる。厚生労働省は参入の申請があった事業者の申請を進め昨日、ソフトバンクグループ傘下の決済大手「PayPay」を賃金のデジタル払いができる初めての事業者として指定した。指定を受けて会社は、まずはグループ会社の希望者を対象に来月の給与分からデジタル払いを始めることにしていて、年内には他の企業などでもこの決済アプリを通じて支払いができるよう準備を進めるとしている。賃金のデジタル払いを巡ってはauPAYや楽天ペイが参入に向けて申請している他、d払いやメルペイも申請に向けた準備を進めている。一方、企業が賃金のデジタル払いを行うには労働者の同意を得ることなども必要で、実際の利用がどこまで広がるかが焦点となっている。