立憲民主党・無所属、山岡達丸による質疑。山岡は、半導体をめぐり、Rapidusが北海道で次世代半導体の工場を建設しているが、近隣の事業者の間では、地域の働き手がすべてRapidusに流れてしまうのではないかといった懸念が広がっていて、実際に、熊本では、進出してきたTSMCが地域の平均的な賃金よりも5万円高い金額で人を集めているなどとし、Rapidusをめぐる近隣事業者の不安にどう応えていくのかなどと質問した。岸田首相は、Rapidusのプロジェクト成功には、地元住民や企業などの理解と協力が不可欠であり、北海道全体が裨益するようなプロジェクトにしなければならないなどとし、北海道で立ち上げている産官学連携の半導体人材の育成などに関する協議会を通じて、地域住民などと連携しながら、半導体人材の育成・確保を推進することで、人材のパイ自体を拡大していく取り組みが重要であり、中小企業に対する支援も合わせて展開していくなどと話した。山岡は、人材確保のためには、海外の高度IT人材とされる人々に、家族も含めて居住し、働いてもらうことを考えていく必要があり、外国人の居住環境整備について、国として計画を立てていかなければならないなどとし、岸田首相の見解を質した。岸田首相は、高度IT人材を呼び込むうえで、子弟の教育環境を整備していくことは重要であり、Rapidusの成功に向けても、インターナショナルスクールの情報を海外発信し、地域の学校においても、外国人の子どもの母語が話せる支援員などを配置するなどして、学習環境の整備を進めていきたいなどと話した。山岡は、Rapidusのプロジェクト成功には、省庁を横断して、一丸となった取り組みが必要であり、日本の働く場所が、日本人にとっても外国人にとっても魅力的であるためには、総合的な施策が必要であるなどと話した。