10日のニューヨーク株式相場について。FRBのパウエル議長の2日目の議会証言では、金融政策に踏み込んだ発言はなく、サプライズとはならなかったが、半導体銘柄が堅調で、S&P500は史上初の5600台をつけた。CPIの発表を控えるが、パウエル議長の発言やFOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨でも言及しているようにFRBのディスインフレ見通しが、今回のCPIで確固たるものとなるのか注目。7月のFOMC前最後のCPIということもあり、株式市場のボラティリティーの上昇を警戒する声も聞かれる。今月に入りS&P500、ナスダックともに最高値を更新。投資家のリスク選好姿勢が高まっている。グラフ「S&P500各月の前半・後半2週間のリターン(出所:ゴールドマンサックス)」。これから決算シーズンが本格化。市場では高い成長率が予想されていてハードルは低くない。下振れリスクへの警戒が必要な時期に突入する可能性は十分にありそう。