SBIホールディングス・北尾吉孝社長が会見を行った。フジ・メディアHDの経営改革案について「激変するメディアの立ち位置の中で新たなメディア環境が誕生している。そのメディア環境の中で金融事業とITを一体化させていく」との構想を示している。先行例としてイーロン・マスク氏の事業展開。マスク氏は2022年10月に旧ツイッター社を買収して「X」に名称変更。Xは1月にクレジットカード大手「VISA」と提携、アプリ内で送金サービス開始へ。きのう北尾氏はマスク氏に早急に対抗できるようにしなければとの認識を示した。経済ジャーナリスト・渋谷和宏氏によると、フジの動画コンテンツと制作能力を活用し、アプリで会員に配信する企業を作るのではと推察している。アプリ上に会員向けのSNSをつくり、SBIグループの金融サービス広告を出稿することで、金融商品の購入・会員同士での資金決済などができるスーパーアプリを作ろうとしているのではないか。北尾氏が取締役に選任される見通しについては、投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」が保有している株式は約7%、”物言う株主”は20%ほどで少数派にすぎない。6月の株主総会に向け、株の買い増しや委任状争奪戦など多数派工作はさらに熾烈になるだろうと指摘。その上で北尾氏が取締役に選任される可能性は、2割~3割でまったく予断を許さない状況とのこと。出演者は「日本の環境に合ったやり方はこういうやり方なのかと疑問に思うところもある」等とコメント。