YouTube創業者のひとりジョード・カリム。2005年、米決済大手PayPalの同僚と共に、動画共有サービスYouTubeを立ち上げた。誕生から20年、YouTubeが変えた世界を紐解く。2007年5月、投稿した動画の再生数などに応じて広告収入が得られるようになると、YouTuberという新たな職業が誕生。頂点に君臨するのが米・MrBeast。チャンネル登録者は約3億8800万人。Netflixで話題となった韓国ドラマ「イカゲーム」を再現。制作費は約4億円。チャレンジ動画や検証動画など1カ月で約6億円の制作費をかけて作られる動画の総再生数は800億回以上。さらに去年の年収は約130億円。2007年に投稿された1本の動画。少年は後に21世紀のキング・オブ・ポップと評されるジャスティン・ビーバー。12歳の時に地元カナダの歌コンテストに出場。その様子を親戚や友人に見せようと母親がYouTubeに投稿。これに目をつけたのが当時無名だった音楽プロデューサーのスクーター・ブラウン。YouTubeに音楽業界の未来を感じたスクーターはジャスティンと母親を説得。住居まで用意し、アメリカに招くと、それまではありえなかった方法でデビューを目指すことに。名乗らない・カメラを見ない謎の少年に徹するジャスティンの動画をYouTubeに投稿。「発見させる仕掛け」で再生数上昇。デビュー前にYouTubeでファン獲得。総再生数6000万回に達しシングルデビュー契約。路上ライブの集客&その様子を投稿。YouTubeをきっかけに前代未聞のデビューを飾った。さらに当時は異例だった発売前の音源やミュージックビデオを先行公開。動画は瞬く間に話題となり、アルバムやコンサートチケットは飛ぶように売れていった。15歳の時に発売した「Baby」は全米史上最高セールスを記録。27歳の時にはソロとしては史上最年少で全米シングルチャートに100曲ランクイン。今や世界的アーティストとなった。その後、YouTubeからスターが続々誕生。K-POPアーティストSAY「江南スタイル」。韓国では人気アーティストだったが、海外では無名だった。ミュージックビデオをYouTubeに投稿すると瞬く間に世界中に広がり、再生数は史上初10億回を突破。馬乗りダンスは世界中で一大ブームを巻き起こし、国連本部に招待されるまでに。さらにホームレス生活を送っていたエド・シーランはYouTubeチャンネル「SBTV」出演をきっかけにデビュー。母の介護をしていたごく普通の女性スーザン・ボイルは47歳の時にYouTubeで”奇跡の歌声”が世界に広まった。デビューアルバムは発売後1週間で41万枚超の売り上げ。多くの人の人生を変えたYouTubeはある村の未来を変えることに。