グッド!モーニング 独自取材
中国・王毅外相は国会に当たる全人代(全国人民代表大会)の会見で「史上例を見ない急成長という奇跡を実現した」と中国の成長を強調。しかし中国国内の経済は低迷し今、国外へ脱出する市民が増えている。きのう会見で経済成長の成果を強調した王外相の言葉とは裏腹に外出が厳しく制限されたゼロコロナ政策以降、中国国内の中小企業は次々に倒産。中でも飲食業界は深刻で、シンガポールメディアによると去年約300万軒が閉店に追い込まれた。街には、仕事を求める多くの日雇い労働者の姿が。高級ブランド店はオープン予定日を1年過ぎても囲いに覆われたまま。国民の消費意欲は低下し先行きの不透明さが不安を与えている。こうした中、中国国内ではある動きが。中国事情に詳しいジャーナリスト・舛友雄大氏によると、ここ数年、中国を脱出し日本に住む中国人が急増。2018年以降、約10万人が日本に移住。日本の移住先として人気を集めているのが東京・足立区。2017年と比べ中国人の人口は1.5倍に増えている。東京・足立区竹の塚で、中国語の看板が軒を連ねる一角。その隣には中国の食料品や中華料理の食材を売る店が並んでいた。別の場所にも中華料理店が。「中華料理劉家私房菜」は去年12月にオープンしたばかり。昨日も中国人客が母国料理に舌鼓を打っていた。メニューも中国語で日本に住む中国人を対象にしている。竹の塚に店を開いた理由について、オーナーは「竹の塚は中国人が多いので」と語った。この地域に住む中国人に話を聞いた。ここ数年親類や知人を頼りにやってきて竹の塚で暮らす中国人が増えているよう。日本に移り住む中国人が増えた影響で、そういった人たちを相手にした商売が増えているという現状がある。「今後は日本人にもターゲットを広げてビジネスを行う中国人が出てくるのでは」と専門家は指摘。舛友氏は「いろいろな産業に入っていくのが考えられる」と語った。