”日本一小さな村”の首都決戦

2025年6月27日放送 22:23 - 22:37 テレビ東京
ガイアの夜明け ”あなたの一票”

参院選の前哨戦と言われた今回の東京都議会議員選挙。都議選では11の島だけの選挙区がある。島部と呼ばれ、有権者は約1万9000人。その内の一つ伊豆諸島最南端の島・青ヶ島。二重カルデラという稀有な地形、人口157人の日本一小さな村・青ヶ島村。有権者は126人。1950年代の映像では、桟橋がないため島を出る時には沖合に停泊する大型船まで小舟で移動していく。不便な交通手段などが理由で戦後しばらくは島民に選挙権がない時代があった。今では1日1往復のヘリコプター便や、桟橋や港の整備も進み日々定期船も就航している。島の物資は船便頼りで、島の生活に直結する選挙が4年に1度の都議選。絶海の孤島で港も小さく、船の就航率は5割程度ですぐに欠航。港を案内してくれたのは、青ヶ島村の村議長・菊池正さん。今も港の拡張工事が進められているが、村の税収は約4700万円で都や国の予算が不可欠だという。島にその予算を引っ張ってきたのは、この地域で40年間議席を維持してきた自民党の都議たちだった。島民にとっては、国政選挙より都議選の方が生活を左右する重要な選挙。ところが半年前、都議会自民党で発覚した「裏金問題」。中でも裏金の不記載額が1番多かったのが、島部選出の三宅正彦都議だった。
5月上旬、背広姿の菊池さんがやってきたのは東京都議会。重要な会議に出席するためだという。会議室で待っていたのは、三宅都議。後援会である「三宅会」の年に1度の会合。裏金問題があっても例年と変わらず、様々な島の議員たちが陳情に来ていた。投票まで一月半、青ヶ島に今回の都議選に国民民主党から出馬する伊藤奨候補が降り立った。伊藤候補は三宅島を拠点に企業し、観光協会の理事などを歴任した。立ち寄ったのは地元の焼酎工場、特産品の「青酎」を作っている。ここでも立候補予定だと自己紹介するが、一筋縄では行かないことを行く先々で思い知らされる。伊藤候補に助け舟を出したのは、佐々木加絵さん。登録者20万人を超える、人気のYouTuberで日々島の魅力を発信している。青ヶ島で生まれ1度は島を出たものの、実家の民宿を手伝うため6年前Uターンしてきた。観光客の呼び込みに一役買っているという。世界でも貴重な地形を持つ島のガイドも務め、青ヶ島を観光地として盛り上げていこうとしている。
この日は、島に移住して来た人たちを伊藤候補に率い合わせた。今回の選挙で過疎化が進む島に新しい風を吹き込むことができるのか、移住者たちが頼みの綱だった。6月13日都議選の告示日がやってきた。菊池さんが貼っていたのは、今回裏金問題で自民党非公認となった三宅候補のポスター。島にある掲示板は3カ所、どの候補者よりも早く貼っていく。その頃、島部選挙区で最大の票田・伊豆大島では、この島出身の現職三宅候補が長年の実績を語っていた。東京都からの事業や交付金が地元の経済を回している、青ヶ島だけでなくそれぞれの島が都議に期待するものは大きい。選挙戦がスタートしても交通の便が悪い青ヶ島に候補者が来ることはほとんどないが、伊藤候補は再びやってきた。早速、郵便局前のメインストリートで演説会を行う。演説を聞きに来た島民の中には、村議長の菊池さんの姿もあった。


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