モーサテ パックンの眼
テーマ「アメリカ「大残留時代」到来か」。大残留とは、転職しない・嫌いな仕事にも居座っている状態だという。アメリカの失業率は4%台、求人数は760万人でも人材不足になっている。しかし採用率は3.4%と低い。転職したくてもできないと労働市場の柔軟性が失われて、生産性も落ちる可能性があるとのこと。企業は求人があるのに採用しない理由は、コロナ過以降に採用しすぎたこと、必要な時には採用しない、金利上昇だと伝えられた。日本の企業が新卒採用して教育するのに対して、アメリカ企業は必要な時に必要なスキルを持っている人を採用し、必要のない時には採用しないとのこと。金利上昇も大きなファクターになっている。金利が高いと企業はお金を借りて事業を拡大したり、新しい事業に挑戦したりしなくなる。求人数は多いが転職できないのは、仕事をさがしている人とスキルが一致しない。また、不動産問題もあるという。アメリカでは全体的に住宅不足になっている。規制による問題、人手不足問題などで住む場所がない。さらに、金利が上がっているために購入することが出来ないため、職場の近くに引っ越すことが出来ないのだそう。トランプ政権の追加関税政策は、悪影響を及ぼす可能性がある。高くなるのは輸入品だけでなく、国産の物も便乗値上げする。国産の品物も原料を輸入している時は、生産コストが上がることよって物価は上昇する。利益率は上がっても生産数は上がらないので、新規雇用は生まれない。そして、インフレが起きるとFRBはさらに金利を引き上げるはず。新規事業に挑戦しなくなり、雇用数も生まれない。住宅ローンの値段も上がるため、引っ越すことが出来ない。結果的な企業の採用減になり悪循環が生まれる可能性ある。また、トランプ大統領とイーロン・マスク氏は公務員の人員を削減するとしている。その人々も仕事を見つける必要が出てくる。昨年は就職難のなか、雇用はヘルスケアと政府が雇用を生んでいた。国家公務員だけでなく、州の公務員、自治体の公務員も削減されると就職先が減ってしまうとのこと。きょうのパックン視点は「Not so great stay!(採用を増やしてくださいよ〜)」。自分にあっている職場だから残留しているのは良いが就職ができないから仕方がなく残留しているのであれば本人だけでなく企業の為にも良くない。アメリカンドリームは労働市場の柔軟性に基づくもの。自分の才能が発揮できるような職場を探すためには辞職する。次があるという大前提で夢を追いかける。不透明な世の中にならないためには関税を辞めて企業が自信をもって採用できるように労働者も自信をもって次の夢を追いかけられるようにしてほしい。