首都圏ネットワーク (ニュース)
医療費が高額になった際に患者の自己負担を抑える高額療養費制度について、厚生労働省はひとつき当たりの負担上限額をことし8月から段階的に引き上げることにしている。この方針について、がん患者らで作る団体などは見直しを求めていて福岡厚生労働大臣はきょう、団体などの代表と面会し長期間治療を続ける患者の経済的負担に配慮した修正案を検討していることを伝えた。高額療養費制度を利用している水戸部裕子さんは7年前、がんを患い最も進行したステージ4の状態と診断された。現在も抗がん剤の治療を続け1錠2万円ほどの薬を3割の自己負担で毎日服用している。制度が見直されると水戸部さんの場合、これまで最大で月に8万円ほどだった医療費の自己負担額が月3万円ほど増えて最終的には最大で11万3400円程度になる見込み。受験を控えている高校生と中学生の息子を持つ水戸部さん。教育にかかる支出が増えている中、薬を飲むたびに家計を圧迫していると申し訳なさを感じている。こうした中、きょうがん患者らで作る団体などは福岡厚生労働大臣と面会団体側は引き上げに反対する13万5000人余りの署名を手渡した。これに対し福岡大臣は長期間治療を続ける患者の経済的負担に配慮した修正案を検討していることを伝え理解を求めたという。