「106万円の壁」撤廃へ 保険料引かれ手取り減も/なぜ?厚労省の狙いとは/負担増える企業側の苦悩/「トリガー条項」凍結解除 国民民主の公約に与党は

2024年11月11日放送 12:42 - 12:54 テレビ朝日
大下容子ワイド!スクランブル NEWSドリル

厚生労働省は106万円の壁を撤廃する方向で調整に入った。所得税の課税が発生するのが103万円の壁で、厚生年金などの社会保険料が発生するのが106万円の壁と130万円の壁。103万円の壁を引き上げるだけでなく、社会保険料の壁も同時に引き上げるべきではないかとの指摘も出ていたが、厚生労働省は106万円の壁を来年の制度改革で撤廃する方向で調整に入った。 106万円の壁を撤廃することで手取りが減ってしまうケースもあるという。現在の主な適用条件は、賃金が越額8万8000円以上、従業員51人以上の企業に勤務、週20時間以上働いている、学生ではないの全てを満たす場合、厚生年金の加入義務がある。来年の制度改正では、月額8万8000円以上、従業員51人以上の企業に勤務を撤廃する方針。厚生労働省の試算では、年収106万円の人の場合、保険料が約15万円となり、手取りが約91万円まで減ってしまう。新たに約200万人が厚生年金の対象になるという。政府は最低賃金の引き上げに伴い、短時間労働者でも厚生年金のに加入できる人を増やして老後の年金給付を手厚くするとともに労働人口を増やす狙いがあるという。厚生労働省の狙いとしては将来の年金受給額を増やすことだけでなく、今の国民年金の赤字をなんとかしたいという思いがあるという。社会保険料の負担は企業との折半のため、労働者の手取りが減るだけでなく、企業の負担も増える。社会保険料は赤字でも払わなければならないため、景気が良くない中では企業の負担が増えるため倒産が増える恐れもあるという。 
国民民主党は与党にトリガー条項の凍結解除も要求している。ガソリン価格に上乗せされたガソリン税の一部を軽減するというのがトリガー条項。発動されればガソリン1リットルあたり、25.1円分減税される。東日本大震災の復興財源確保のため、凍結されている。この凍結の解除を国民民主党は求めている。8日から自民公明との政策協議が始まった。そのためには1兆5000億円の財源が必要とのことで補助金の財源が行けばいいが、地方の税収が減るためその分を国からどのように補填するのかという仕組みや法改正が必要になるという。


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