お金の動きで見る日本経済

2024年7月16日放送 6:22 - 6:31 テレビ東京
モーサテ プロの眼

ニッセイ基礎研究所・矢嶋康次の解説。きょうのテーマは「お金の動きで見る日本経済」。日経平均は4万1000円を超えるが実質賃金はマイナス。矢嶋さんは「少し日本を引いたところから見る。お金の流れがどうなっているかを見て課題を浮き彫りにしたい。企業と家計が黒字主体で政府と海外がお金が足りないという形になるので企業と家計のお金を金融を通じ海外と政府にお金を渡しているというのが日本の全体の流れになっている。日本企業は97年ぐらいから資金余剰になって、30年以上、ずっと黒字のまま。企業はリスクをとって設備投資をして新しい事業展開をしないといけないが、黒字がリスクをとらないのが日本の特徴。企業は資金余剰が減ってくる、資金不足のほうに転換する家計は目減りが激しい。政府は赤字が減る形になるのではないか。企業は資金余剰が減ることを期待していたが過去最大になっている。今、日本は30年ぶりの大チャンスが来ていると思う。そういう意味ではこれは好循環を動かすためには企業部門というのがどれだけリスクを取れるかというところになってくると思う。お金を借りてまで設備投資をしないという姿がずっと続いている。ここがちょっと変わらないとなかなか先ほど期待する方向にはいかない。若者の将来についての調査を見ると日本がダントツに低い。ここを変えないと企業のお金まわりは変わらない。企業がリスクをとるのは経営者。株主や資本市場からのプレッシャーをかけ続けてバランスをとるのは重要。国家がやらないといけないことも多い。政治も止まっているので止まっている余裕はない。家計は今の状況を見ると少しマイナスになり始めている。賃金と物価の好循環というのが実現できると日本全体で考えた時には余剰幅が減ってくるので財政の部分は赤字を一方的に拡大することがなかなかできない。日銀も国債を買うことをやめると今度7月末に決定されると思うがそうすると民間もあまり買うことができないとなるともともとの財政赤字をどうやって減らすかという他部門への影響というのも出てくると思う。お金の流れが変わると経済が変わる。経済が変わるとお金の流れが変わるということを全体が起こすことが好循環に向けて重要」などと述べた。


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日本銀行日経平均株価実質賃金定額減税

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