TBS NEWS (ニュース)
円相場は7か月ぶりに1ドル140円を割った。トランプ政権との関税交渉でアメリカ側が円安是正を求めるとの観測から円高・ドル安が進んでいる。関税交渉でアメリカ側が求めているのはコメなどの輸入拡大。江藤農林水産大臣は、「日本のコメ国内生産が大幅に減少することが国益なのか」などと否定的。しかし政府内では、非関税で輸入できる既存の枠内でアメリカ産コメを約6万トン増やす案が浮上している。コメ高騰で輸入米は人気を集めている。C&Cエンド本店では、あきたこまちは10キロ8797円だが、アメリカ産カルローズは10キロ7501円で販売。イオンもアメリカ産と国産のブレンド米の販売を開始。ただ「自民党などでもコメは譲れないという声が大きいので、交渉カードの1つとしても輸入量はごくわずかだと思う。流通量も増えないのでコメ価格はそれほど変わらない」と専門家は話す。コメと共に輸入拡大を求められているのがジャガイモ。千葉の農園では夏の収穫に向けて3種類のジャガイモを育てていて、ジャガイモ価格上昇により畑の面積も5倍に増やしたという。そんな中飛び込んできたアメリカからのジャガイモ輸入拡大要求に戸惑っているそう。現在日本で流通するジャガイモのうち輸入は3割程度で、国別割合はアメリカが6割近く占めている。そんな中でアメリカ側は、ポテトチップスの加工用にしかアメリカ産生ジャガイモを使用していない点を指摘。その理由はアメリカで発生している病原虫ジャガイモシストセンチュウを国内で広げないため。人体には無害も収穫大幅減のリスクがあり、国はジャガイモ輸入に厳しい条件をかしている。江藤大臣はアメリカだけ検疫を緩めるのは考えようがないなどとコメント。