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桜が見頃を迎えているが一方で、日本を代表する桜ソメイヨシノの高齢化が原因で各地の桜祭りが中止に追い込まれる異例の事態になっている。ついに迎えた花見シーズン。桜の名所と呼ばれる東京・目黒区・目黒川では平日でも多くの人でにぎわっている。月曜日に開花が発表され今日、満開を迎えると予想されている東京。きのう桜の名所には多くの花見客。三重県四日市市の桜の名所・海蔵川沿いで開催される「海蔵川桜まつり」。毎年およそ10万人が訪れる人気イベントだが、今年は中止に。理由は桜の高齢化。海蔵川桜まつり実行委員会・羽場誓司会長は「4分の3が枝が落ちるなり、倒木の危険性があると診断報告をもらった」と語った。昭和20年代に植えられたとされる海蔵川沿いの桜並木。70年以上たつことから去年、専門家に木の状態を調べてもらったところ一部の木が倒木の危険性があると診断された。
桜の倒木に通行人が巻き込まれる事故も起きている。去年4月、京都・京都市東山・清水寺近くの桜の古木が倒れ下敷きになった男性が大けが。倒木による事故を未然に防ぐためやむを得ず伐採を決めた自治体も。神奈川・相模原市は今年、高齢化を理由に市役所前の通りにあった桜24本を伐採した。伐採された木の断面を見てみると手のひらサイズの空洞があった。番組スタッフが現地を歩いてみると、伐採された桜の跡をいくつも確認することができた。各地で相次いでいる桜の高齢化。樹木医、トシ・ランドスケープ・高尾聡司さんは高齢化が進むと腐敗や倒木のリスクが高まるという。高尾さんは「根っこが伸びるスペースがないとか、そういうことが桜を弱らせている原因につながっていると思う。木が自分を支える力“支持力”を失っていく。台風や大雨で力がかかって倒れてしまうことになる」と語った。弱ってきて倒木の危険がある桜はどのようにして見分ければいいのか。高尾さんは「キノコを見つける、中に穴が開いていないか、根元に穴がいていて、中が腐っていないかを診断していく」と語った。