サンデーモーニング (一週間のニュース)
チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が90歳の誕生日を迎え、後継問題について「輪廻転生」の教えに基づき決定すると言及した。その上でダライ・ラマは、次の後継者は「自由世界で誕生する」と述べ中国政府の介入を拒む考えを示した。これに対し中国外務省は、ダライ・ラマの後継者は中国国内でみつかり、中国政府の承認が必要だとした。「転生制度」をめぐっては、1993年、チベットではナンバー2パンチェン・ラマ10世の後継者を「輪廻転生」の教えに基づき、当時6歳の少年を探し出しテストをした上で、パンチェン・ラマ11世として認定した。しかし中国政府はこれを認めず独自に別の6歳の少年を擁立。ダライ・ラマが認定した少年は消息不明となった。チベット亡命政府は中国政府に拉致されたとみている。先月習近平国家主席は中国側が擁立したパンチェン・ラマ11世と会談した。ダライ・ラマの後継者選びへの牽制とみられる。