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千葉県東金市にある県立農業大学校は環境保全の研究のため地域の貴重な生き物たちを飼育している。体長10センチほどトウキョウサンショウウオは特に東金市周辺に生息する個体はほかの地域のものと遺伝子的にも異なり大変貴重。この地域ではトウキョウサンショウウオは田んぼの近くに生息しているが、その数を減らしている。トウキョウサンショウウオは農薬や環境の変化に弱いため、学生たちはトウキョウサンショウウオを守るため農薬の使用を減らすことができないか研究会を立ち上げた。ただ農薬を減らすと農業そのものに大きな影響が出てしまう。地域では以前から稲の苗を食い荒らすジャンボタニシが問題となっていてその駆除のために農薬が使われることが多い。そこで学生たちが開発したのが「ジャンボタニシトラップ」。学校で学んだ害虫対策の知識も使って作った独自のわなで、安く簡単に作れて大量に設置できる。実際これまで協力してくれるおよそ50軒の農家とともに学生たちは400以上のわなを設置している。農薬を減らした田んぼの近くではサンショウウオの数も増えてきている。そして学生たちはサンショウウオの保護のため、ことし新たに取り組んでいることがある。サンショウウオが住む田んぼを維持拡大するため収穫したお米をブランド化して販売。その名も「トウキョウサンショウウオ米」。その販路を広げようと今取り扱ってくれる店を探している。貴重な生き物を守るため動きだした学生たちは地域と一緒になって保護を続けていきたいと話していた。トウキョウサンショウウオは貴重な生き物なのでむやみ探しに行ったりすることはやめてほしいという。そのかわり、今週末13日と14日、東金市内の東金こども科学館で学生たちがサンショウウオを展示するという。