バングラデシュ前政権 人権侵害に追及の声

2025年2月14日放送 4:43 - 4:47 NHK総合
国際報道 油井’S VIEW

前のハシナ政権による人権侵害の責任を追求する声が強まっている。国連の人権高等弁務官事務所は今週、半年前に起きた、調査報告書を発表。この中で前のハシナ政権が重大な人権侵害を組織的に行っていたと糾弾した。バングラデシュでは去年7月~8月にハシナ政権に対する抗議デモが広がった。この歴史的政変は学生や若者が主導したことからZ世代の革命とも呼ばれた。各地でハシナ政権の治安部隊と衝突し、大勢の死傷者を出したと言われている。国連は今回の報告書の中で聞き取り調査の結果などからこの期間に1400人が殺害され、数千人が負傷したと報告。死傷者の大半はバングラデシュの治安部隊による銃撃が原因だという。その上でハシナ政権が権力の座にとどまるために暴力的な手段で組織的に抗議活動を抑圧したと結論づけた。前政権のトップハシナ氏は国外に逃亡。現在暫定政権のトップはノーベル平和賞受賞者でもあるムハマド・ユヌス氏。このユヌス氏も前政権の責任を追求する姿勢。前のハシナ政権は15年にわたり強権的政治をしてきた。それを象徴するある施設を今週ユヌス氏が訪れた。それは秘密刑務所、秘密拘置所と呼ばれている施設。ハシナ政権時代には野党などの反体制派の活動家が突然行方不明となる強制失踪が増加。ここで不当に拘束されていたと伝えられている。ユヌス氏は実態調査に乗り出していて、その一環としてこちらを訪問。ユヌス氏はハシナ前首相が逃れている隣国のインドに対して身柄の引き渡しを求めているがインドは応じていない。これまで良好だった両国の関係に影を落としていて対立が深まっている。


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