NHKニュース おはよう日本 (スポーツニュース)
パラ陸上の第一人者で、義足の陸上選手として日本で初めてパラリンピックでメダルを獲得した山本篤が、現役を引退する意向を固めたことが関係者への取材で分かった。山本は42歳。高校生のとき、バイクの事故で左足を失った。初出場の北京パラリンピックでは、走り幅跳びで義足の陸上選手として日本初のメダルとなる銀メダルを獲得。リオデジャネイロ大会で2つめの銀メダルを手にする。4大会連続のパラリンピック出場となった東京大会では、6m75cmを跳んでみずからの日本記録を更新。冬のピョンチャンパラリンピックにスノーボードで出場するなど、二刀流パラアスリートの先駆者としても知られている。パラスポーツの普及に力を尽くし、子どもたちに競技の魅力を伝えるなど日本のパラスポーツ界をけん引してきた。きのうまで開催された世界選手権で、今シーズンの自己ベストをマークし5位に入ったが「勝負で勝ったといえるのはメダルを取れる選手で、プロとしてのアスリート人生は終わりかと思い、身を引く覚悟をした」として現役を引退する意向を固めたという。