ニュースウオッチ9 (ニュース)
ヒトメタニューモウイルスは、せきや発熱、鼻水など、かぜの症状を引き起こすウイルスで、幼い子どもや高齢者などが感染すると、まれに重症化して肺炎や気管支炎になることがある。このウイルスについて、WHOは7日、呼吸器系の感染症の流行に関する報告を公表し、中国で感染が増えていることが確認されたと指摘。中国政府で感染症対策を担う中国疾病予防コントロールセンターによると、12月下旬の1週間で感染症の検査を受けた人のうち陽性となった人の割合は、インフルエンザウイルスに次いで、ヒトメタニューモウイルスが2番目に多く、11月中旬に比べると2倍余。センターは、今月下旬に始まる春節の休暇で人の往来が急激に増えるため、感染リスクが高まるとして、対策を呼びかけている。一方でWHOは、感染者の規模はこの時期に想定される範囲内だとしていて、過度な不安を引き起こすのを避けるねらいもあると見られる。WHO・ハリス報道官は「新しいウイルスではない。致死率はとても低い」と語った。