サタデーウオッチ9 デジボリ
実業家・イーロンマスク氏はソーシャルメディア「X」を手がけ、今週には次期トランプ政権での起用が明らかになった。早速、Xに「政府を効率化するか米国が破産するかだ。政府を再び楽しくする」と意気込みを投稿。マスク氏これまでには、EVメーカー「テスラ」を立ち上げて世界トップのメーカーに成長させ、自動車業界のEVシフトを先導。さらに、「スペースX」を率いてロケット開発に着手。先月には再利用を目指して発射台でロケットをつかんでの回収に成功した。しかし、時には物議を醸す行動も。選挙期間中、署名に応じた有権者に抽せんでおよそ1億5000万円を毎日配った。政治の世界に進んだマスク氏、懸念もある。おととし、ソーシャルメディア大手「旧ツイッター」を買収。連邦議会乱入事件を巡り、暴力を誘発するおそれがあるとして永久停止されていたトランプ氏のアカウントを復活。一方で、取材を担当する複数の記者のアカウントを説明もなく一時、停止する措置も。ソーシャルメディアのトップと権力者との密接な結びつき。情報空間への影響を考える。
イーロンマスク氏の「X」のフォロワー数は2億超。マスク氏は7月、トランプ氏を支持することを表明。その後、米国大統領選挙に関連した投稿を746件発信。その閲覧数は170億回に上る。その中には多くの誤情報も含まれている。ある投稿は、不法移民の数だとするグラフにあわせて民主党が有権者を輸入していると主張。しかし、米国メディアは移民はすぐに有権者にはなれないなど誤りを指摘。ほかにもグラフや表を示すなどさまざまな形で同じ内容を少なくとも68件投稿。Xには、こうした誤情報が拡散しないための機能がある。それが誤った情報を指摘してくれるコミュニティノート。指摘できるのは利用者のうち事前に登録した一部の人たち。コミュニティノートの仕組みを解説。マスク氏の投稿は誤った情報にもかかわらずコミュニティノートの指摘が表示されていない。どうしてなのか検証した。