ワールドビジネスサテライト (ニュース)
ユニクロの秋冬物の最新作は、天然の羽毛の構造を再現した化学繊維「パフテック」を使ったアウター。多くの空気をため込む独自の構造によって断熱効果と保温性を実現。さらに羽毛とパフテックに水をかけると、羽毛はすぐに水分を含むがパフテックはそのままの状態を保っていて、はっ水性の高さも特徴。パフテックは着心地を高めた肌着などでタッグを組んできた東レと10年かけて共同開発した。シンプルな定番商品を開発し、国内を含む世界で販売するユニクロ。海外での売り上げは国内を上回っている。国内のアパレル市場は頭打ちの状態となっていて、アパレル企業にとって海外市場の重要性が高まっている。
業界3位のアダストリアが打ち出したのは海外展開の強化。アダストリアは主力ブランドの「グローバルワーク」を来年中にフィリピンとタイに進出させると発表。海外の店舗を増やし、5年後に現在の約2倍となる1000億円の売り上げを目指すとしている。グローバルワークでは客の声を反映して商品を改良している。店員が客から購入に至らなかった理由を聞くと、スマホで専用のアプリを開いて商品のバーコードを読み取らせ、音声で購入に至らなかった理由を吹き込んでいる。さらに会員数1800万人を超える自社通販サイトでも商品への意見が書き込まれる。こうした顧客からの声が集まるアダストリアの本社では、AIが要約した客の意見をもとに商品の改良点を議論している。こうした会議を毎週開催し、客のニーズに合った商品を開発しているという。今後は海外でもこのシステムの導入を検討していて、その国独自の商品も展開していきたいとのこと。