ロングセラーは気づかれない 秘密の変化「丁度可知差異」

2025年4月9日放送 7:34 - 7:46 TBS
THE TIME, TIMEマーケティング部

今日のテーマは「こっそり変化に気づいてる!?ロングセラーの譲れない戦略」。企業の看板商品であるロングセラー商品は、よく使われるマーケティング手法「丁度可知差異」がある。「宣伝会議」の谷口編集長によると、全く変わってないというロングセラーはあまりないという。発売から42年のチョコパイ、エッセルスーパーカップ、のりたまは、ファンが多く生活に根付いたロングセラー商品は景気に左右されにくく、どれもが過去最高の売り上げを記録している。ロングセラー商品はファンを抱えていて非常に強いが、お客様と一緒に歳を取ってしまうので、時代に合わせてアップデートしないと古いイメージを持たれてしまうという。その中で取り入れられているのが、心理学の考え方である「丁度可知差異」。ギリギリ変化したことを知覚できる差異のこと。ブルガリアヨーグルトはちょっとずつアップデートが加わっていて、25回くらいリニューアルしているという。ヨーグルトは自然なものというイメージが強く、ストライプが多いと人工的なイメージも強かったため、徐々に減らして今ではストライプがない。1970年の大阪万博のブルガリア館で職員が食べたヨーグルトをきっかけに開発し、日本初の無糖ヨーグルトとして牛乳パックで販売。しかし取り出しにくいとの声が上がりこの形に。以降これがスタンダードとなり他社も参入。無糖ヨーグルトが一般化し、食べ方が多様化したことで、最初は付けていた砂糖も2014年に廃止。味も以前より酸味が抑えられている。
発売から31年経つスーパーカップも丁度可知差異なリニューアル。赤を増やしてきたが、若年層にシンプル思考が広がったとの調査から、去年は赤を減らしたという。さらに明治の社員にとって大事なこだわりは、正式名「エッセル」。発売時はそう書いていたが、大きめサイズを出した時のサブタイトルが「スーパーカップ」だった。しかし消費者があまりにスーパーカップと呼ぶので、サブタイトルがだんだん大きくなり、エッセルがどんどん小さくなっていった。エッセルというワードがいらないのではという議論も多々あったが、2009年に原点に立ち返ってエッセルを大きくしていったという。機運が高まり去年過去最高売り上げを記録。スーパーカップのモノ自体、色んな人にまんべんなく美味しく召し上がっていただきたいというところをモノづくりのコンセプトにしていて、多くの人に慣れ親しんでもらえる味になっているという。
気付かないところで変化を繰り返すパッケージ。一つ間違えば売り上げが落ちてしまうみたいなことは往々にしてあるという。それを物語るのが、日本の出汁文化を支える「ほんだし」。パッケージ自体は1970年に発売してから都度改定はしている。発売から55年、リニューアルしながら急成長。オレンジの柄に紺色の文字というイメージがあるが、2007年から約4年間「ほんだし」という字を白くしたことがある。この年から味がグレードアップ。しかし売り上げが思ったほど伸びなかった。研究を重ね紺色に戻し、生活者の頭のイメージと店頭でのイメージがマッチしてからは回復したという。和食を作る人が減り昔ほどの伸び率は難しいというが、紺色は継続していきたいという。
昭和の食卓を今に残すロングセラーの丁度可知差異は他にもあり、丸美屋ののりたまは結構味を変えてたりとかしているという。ある一定の世代には口ずさみたくなる歌がある。ロシア民謡「一週間」の替え歌が流行した時代も。発売から65年、今までに計8回リニューアルしている。今の美味しさをやや上回る程度のリニューアルにしている。リニューアル前を取材に基づき番組が再現して比べてみた。時代に合わせて、塩分地を下げたり、卵パーツを増やしたりなどしている。


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