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大阪関西万博まであと3か月。和歌山県海南市からは台所用品や洗濯用品などの家庭用品が出展される。国内有数の家庭用品の産地だが、県外の人にはあまり知られていない。江戸時代からほうきやたわし作りが盛んだった海南市では時代とともにプラスチック製品が主力となり、平成初期には家庭用品メーカーの数は220社余と国内随一の産地となった。しかし近年は働き手や後継者の不足で廃業が相次ぐなど少しずつ陰りが見えてきた。海南商工会議所会頭・小久保好章さんは、大阪関西万博の出展で海南ブランドをアピールする絶好のチャンスだと考えた。しかし県のブースに出展できる家庭用品メーカーの枠は僅か2社だけ。そこで、いち早く応募してきた2社を海南の代表にすることにした。万博への出展企業に選ばれた家庭用品メーカーの社長は当初、万博への出展が売り上げのアップにつながるとしか考えていなかった。しかし万博に出る海南のメーカーは僅か2社だけだと知り考えが変わり、自社だけでなく他のメーカーをアピールするためのポスター作りを始めた。万博会場では、海南の家庭用品産業全体を売り込む意気込み。万博では4月30日から5月3日に出展を予定。