Nスタ (ニュース)
タイのバンコクのマーケットのほとんどが中国製。ドライブレコーダーの価格は約2000円。東南アジア諸国では中国製品の輸入が急増。ASEANの2023年対中国貿易赤字は約1200億ドル。10年で8倍以上に。中国での過剰生産や米中貿易摩擦などの影響で中国企業が東南アジアへの販売攻勢を強めている。アメリカのトランプ大統領は「中国に対して10%の関税を課すことを検討している」。いつから開始?「おそらく2月1日」。アメリカへの輸出が減り、東南アジアへの輸出がさらに増える可能性がある。タイ中小企業振興協会のサンチャイ会長は「中国製品のさらなる流入はタイ企業の存続を脅かし、結果としてタイのGDPが目標に届かず伸び悩むことも心配されている」。新たな投資のチャンスにも。タイの最大の工業団地に中国企業の工場。トランプ政権発足前から生産拠点の移転を希望する中国企業が増加。中国語の通訳を増員し対応している。工業団地開発企業「WHA」のパジョンウィットCEOは「トランプ大統領の就任で中国から移転する企業がさらに増加すると考えられタイの経済にとってプラスになるだろう」。東南アジアでは近年、中国迂回の貿易ルートとして米国への輸出が拡大。半導体メーカーも増えている。関税政策には不安要素も。第一生命経済研究所の西濱主席エコノミストは「アメリカ向けの輸出が拡大することによって米中摩擦の漁夫の利を得ていた国にとってみれば思わぬ形で後ろから攻撃を食らうような形になる」。