ニュースウオッチ9 (ニュース)
ワシントン支局・高木優支局長が解説「朝8時を回ったところだが、電話首脳会談が始まったという情報は今のところない。ワシントンでは、今回の会談だけで、暫定的な停戦合意に至るとの見方はほとんどないが、アメリカ・トランプ大統領自身は週末もウィトコフ特使などと対応策を練ってきており、重要な局面だと捉えている。まずは停戦をしてから双方の妥協点を探りたいトランプ大統領とロシア・プーチン大統領の考えには相当な開きがあることが分かっている。トランプ大統領がここ数日、土地と発電所について話し合うと強調しているのには、ウクライナの領土やインフラの一部をロシア側に割譲する可能性を示すことで、プーチン大統領の反応を探ろうという思惑がある。会談ではこれらをカードに、停戦に向けた道筋をみずから描きたいと考えていると見られる」モスクワ支局・野田順子支局長が解説「ロシア・プーチン大統領としては、アメリカ・トランプ大統領の顔を立てながらも、あくまでロシアが望む形での停戦を求めていくものと見られる。アメリカとの間では、外交関係の正常化に向けた協議がすでに始まっていて、国民の間では、アメリカによる経済制裁の緩和への期待も感じられる。こうした中で、関係改善の動きに水をさすような結果にはしたくないはず。一方でロシア西部クルスク州では、越境攻撃を続けてきたウクライナ軍を撤退に追い込むなど、戦闘を優位に進めていて、ロシア側に停戦を急ぐ理由はない。プーチン大統領としては、侵攻当初から主張していたウクライナのNATO(北大西洋条約機構)非加盟や、軍備の制限などを停戦の条件として求め続けていくものと見られる」。