ワールドビジネスサテライト (ニュース)
自民党・高市早苗総裁に中継で主に経済政策を中心に話を聞く。新総裁就任から日経平均株価の上昇が止まらない。きょうの終値は4万85850円と史上最高値を更新。為替相場ではきょう、8か月ぶりに一時、1ドル153円台をつけるなど就任後は急速に円安、ドル高も進んでいる。市場では高市総裁の経済政策に期待する「高市トレード」が盛り上がっている。ここまでの株高、円安の流れについて「一般論として株価が上がるというは多くの人にメリットがあることと思っている」。
政権の枠組みついて。自公連立政権の今後をめぐってあす、公明党・斉藤代表と党首会談を行うことについて「連立の解消という話はもらっていない。自公連立を基本中の基本に据えている。政策合意が速やかにできるように話を伺いたいと思っている。物価高対策を急がないと大変なことになる。次の臨時国会では補正予算案、ガソリン税の暫定税率廃止のための法律案などの対応が必要になる」。
金融政策について。就任会見で金融政策は政府が責任を持つと発言。2%の物価上昇を目指す政府と日銀の共同声明(アコード)について「今の段階で直ちに見直しが必要だと考えている訳ではないが、日銀の対応、政府の経済政策をしっかり整合させていくことが必要。政府と日銀が足並みを揃えて経済政策に取り組むが非常に重要」。日銀の利上げについて「金融政策の手段を決めるのは日銀。経済政策と一体性があるように進めていかないといけない話」。
金融市場では総裁の誕生で日銀は今月の利上げは見送るとの見方が大勢で、為替相場では円安が進んでいる。現在、1ドル153円超。「為替相場についても発言すべき事柄ではないと思っている。デマンドプロ型のインフレであるべきと思っている。今はどう考えてもコストプッシュのインフレ。家計が苦しいと需要も増えない。需要が増えないと企業も儲からず、設備投資もできないという状況をずっと続けていくわけにはいかない。今、物価高で1番困っている家計にしっかり支援をして需要も増える、設備投資も増える、賃上げももっとできる。緩やかに物価が上がっていくのが健全な姿。今、かなり国際情勢が不安定な中で災害などいろいろなリスクが考えられるので安心していい状況ではない。いろいろなリスクを最小化するために官民で投資を増やしていく。責任ある積極財政。純債務残高とGDP比を緩やかに下げていく形。名目成長率が金利を上回る形をキープしていくことで経済は成長していく。行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」。
物価高対策として赤字国債の発行もやむを得ないという考え。「財政の健全化が必要でないと言ったことは一度もない。将来世代への最大のツケは成長しない経済、危険な状態を残すこと。リスク管理のための投資は将来の財源を生むための投資で、今始めるべき」。
ピクテ・ジャパンシニア・フェロー・市川眞一からの質問「責任ある積極財政の真意は」。「緩やかに引き下げていくことになると思う。将来の財源を生み出すための投資は今やらないと間に合わないと思っている。日本企業、研究機関の技術を社会実装していく」。
