原田泰治(画家)

2024年3月2日放送 5:40 - 5:49 NHK総合
NHK映像ファイル あの人に会いたい (NHK映像ファイル あの人に会いたい)

画家の原田泰治さん(2022年81歳没)。全国各地を訪れて取材し、その土地に生きる人々の暮らしなど日本の原風景を描いてきた。原田さんは昭和15年、長野県諏訪市で生まれた。1歳の時小児麻痺にかかり両足が不自由になった。その後、移住した伊賀良村での自然とのふれあいが、原田さんの絵の原点になっている。将来の目標が見えたのは高校時代、県の展覧会や全国のポスターコンクールで次々と入賞した。昭和38年、武蔵野美術大学の商業デザイン科を卒業、銀座のデザイン事務所に就職するがすぐに挫折し、故郷へ帰った。故郷でグラフィックデザイナーとして独立し、パンフレットやポスターなどを手掛けた。仕事の合間にふるさと長野の風景を描き始め、絵本を出すようになった。使うのはアクリル絵の具。子供の頃培った観察眼で丹念に描き込んでいく。一方で、目や鼻、口などは描かないことにしている。人々が自由に目鼻を入れてもらったほうがいいとのこと。一つの仕事を持ちながら自分の故郷を描くというスタイルについて、ユーゴスラビアの素朴画家にも影響を受けた。グラフィックデザイナーとして生計を立て、絵は別の時間に描いた。生活のために妥協した絵は決して描かないと心に決めた。昭和57年に新聞連載が始まった「原田泰治の世界」で、原田さんの名は広く知られるようになった。海外で個展を開くなど、素朴でぬくもりのある絵は国境を越えて評価されるようになった。平成10年、自分の作品を集めた美術館「諏訪市原田泰治美術館」をオープンした。その後も原田さんは、移りゆく時代の中で後世に残しておきたい風景を描いていった。晩年、コロナ禍で大切なことについて、限定された世界の中でなんでもかんでも動けばいいというものじゃなくて、じっとしてそれを見つめるということが大事、などと話した。日本の豊かさ、美しさを再発見し教えてくれた原田泰治さん、心のふるさとを描き続けた81年の生涯だった。


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