埼玉 宮代町 子どもたちの夢のい音色 後世に

2024年12月17日放送 18:39 - 18:44 NHK総合
首都圏ネットワーク (ニュース)

埼玉・宮代町にある「どんぐりピアノ」と呼ばれる1台のピアノを巡る人々の思いを取材した。「どんぐりピアノ」は宮代町の須賀小学校に74年受け継がれてきた。終戦から4年がたった昭和24年。合唱コンクールに参加した子どもたちが初めて聴いたピアノの音色に魅了された。当時の様子が町が作った冊子に記されている。しかし、当時の価格で15万円した高級品のピアノ。学校で買うことはできなかった。そこで目をつけたのがどんぐり。戦後の食糧難の中、どんぐりを集めて売りピアノを買おうとした。校長室には当時使われていた「こども貯金原簿」と呼ばれる記録が残っていた。子どもたちが地道にお金をためる姿は大人たちを動かした。当時の村が不足していた費用を出すことを決め、8か月後、小学校にピアノが届いた。子どもたちはどんぐりピアノのことを授業で学んでいる。この日は、卒業生を招き当時のことを聞いた。老朽化した校舎を公民館なども入る複合施設に建て替える計画が今、進んでいる。しかし「どんぐりピアノ」を地域の宝として守っていきたいと住民も参加して話し合いが行われ、新たな施設のシンボルとしてピアノが設置されることになった。70年以上にわたって大切に受け継がれてきたどんぐりピアノ。その音色は世代を超えて響き続けようとしている。小学校と公民館を併設した新しい施設は3年後に完成するという。


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