首都圏ネットワーク 週刊 首都圏ナビ
境界知能の子どもの進路に不安を抱える母親についての記事を紹介。そもそも境界知能とはIQ知能指数が平均的な数値と知的障害とされる数値の間の領域のことを言う。統計学上、日本の人口のおよそ14%、7人に1人いるとされている。東京都の町田市で暮らしている松成深頼さんは知能検査の結果、境界知能だと分かった。今は音楽や体育は通常学級で、国語や算数は特別支援学級で授業を受けている。母親の由美子さんが心配しているのは深頼さんの将来について。高校以降は教育の支援がなくなって社会に出ると働くことになる。そこで由美子さんは療育手帳の取得を希望している。療育手帳というのは知的障害だと認定された人に交付されるもので特別支援高校や障害者雇用枠への応募など公的な支援を受けることができる。由美子さんは行政に2度申請しただが、申請が基準となるIQを超えているとして認定されなかった。しかし由美子さんは複雑な思いを抱えている。それはこの判定基準のIQが自治体によって異なる値に設定されていること。70から74、75から79、ちょっとばらばらなのだ。由美子たちが住む東京都はおおむね75に設定されている。なぜ地域によって支援の基準が異なるのか、また境界知能の人の特徴や直面している困難については首都圏ナビの記事で紹介している。国が一律の基準を設けているわけではないと、支援を受けたい人はとても困る。住む場所によって違うのかと思ってしまうがネットでもさまざまな反応が寄せられている。これだけ切実な現状を知ると周囲のサポート、社会のサポートが絶対に必要となる。境界知能の実情を研究している方のインタビューも実はあったがそれを読むといちばん大切なのは社会が、7人に1人いることまずは正しく理解して知っていくことが大事になる。