新美の巨人たち 新美の巨人たち
浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森は絵金の代表作。江戸郊外の処刑場を舞台に、白井権八と幡随院長兵衛が出会う場面。絵に描かれた者たちは岩井半四郎と市川團十郎で、いずれも当代切手の歌舞伎役者がモデル。南国土佐にいながら、江戸や大阪でしか見られなかった舞台を絵金は描かていた。長年研究している横田恵さんは、赤岡は港町として栄え大阪に頻繁に産物を運んでいた。絵金はその船にのって大阪に訪れていた可能性があるという。絵金の描いた忠臣蔵が討ち入り後を描いている討ち入りに感動した子供が切腹したいと答えている場面。歌舞伎に精通しているからこそ描くことのできた素材。赤岡町では絵金の描いた絵馬ちょうちんんなど膨大な数の作品を土佐に残した。
