あさイチ (特集)
あの日の自分と向き合うためにという思いを持つ人たちが集まる変わった卒業式が開かれた。その名も「卒業式をもう一度」。学生時代に不登校経験を持つ中川翔子の呼びかけで、卒業式に心残りがある青森から鹿児島までの29人が集まった。参加者の1人の有馬さん26歳。妻と息子と家族3人で卒業式を迎えることに強い覚悟を持ってきた。参加を決めたのは、中学時代の不登校の経験から。バレーボール部だったが、顧問の厳しい指導に耐えられず不登校になった。その後保健室登校をはじめ卒業式には参加したが、寄せ書きのスペースは真っ白。もう1つの参加の理由は、もうすぐ2歳になる息子の存在。不登校だったと子どもに言うのか言わずにごまかすのかわからなくなり、それを話す自身や勇気をもらうために参加したいと思ったという。その決断を誰よりも喜んでくれたのが妻だった。普段から行動的でいつも前向きで、初めての出会いも超行動的だったという。たまたま居合わせた居酒屋で有馬さんに一目惚れ。その場で声をかけて思いを伝えたという。今回の企画に応募しようと思ったのも、行動力のある妻に影響を受けたからだという。11年越しの卒業式に1番乗りで会場入り。妻と息子も駆けつけた。会場は、過去を振り返り思いを語る参加者の言葉で溢れた。有馬さんは、今日という日の事、そして学校に行けなかった日々のことも自信を持って息子に話したいと伝えた。参加者全員で決めた卒業式の定番「旅立ちの日に」の合唱で幕を閉じた。有馬さんは「今日からは今から自信を持ってパパとして第一歩を踏み出していく」などと話した。