首都圏ネットワーク (ニュース)
最近のマンションの価格高騰を受けて「定期借地権付きマンション」と呼ばれる物件が注目されている。例えば50年間といった期限付きで借りた土地に建てられたマンションの場合、50年経った時点で建物を解体して土地を持ち主に返さなければならない。物件の購入者は手元に資産としては残らない分、割安で購入することができる。ことし首都圏ではこの定期借地権付きマンションの供給数が過去最大規模となる見通しだという。文京区にある定期借地権付きマンションのモデルルームにもこの日、多くの家族連れが訪れていた。この土地の借地権の期限は70年。利便性が高い場所にあり1戸当たり9000万円以上という価格設定だが、周辺の相場に比べると1割ほど低いという。定期借地権付きマンションの開発や販売は都心を中心に相次いでいる。中には神社の本殿があった場所を借りて分譲マンションが建てているところもあった。不動産経済研究所によるとことし首都圏での定期借地権付きマンションの供給数は2000戸と過去最大規模になる見通しで、デベロッパーにも都心部の土地の取得が簡単ではない中、貴重な開発用地を確保できるというメリットがあるという。文京区のマンションの土地を所有している大手印刷会社によると会社の創業地であるこの土地を手放さずに有効活用できると考え貸し出すことを決めたという。専門家は、割安な定期借地のマンションは受け皿の1つとして増えていくと見ているとしたうえで注意も必要だと指摘している。