対イラン戦争「起こり得る」トランプ氏

2024年12月14日放送 6:29 - 6:33 テレビ朝日
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12日、米国のニュース雑誌「タイム」誌は今年いろんな意味で注目をされた人物「今年の人」に米国・トランプ次期大統領を選んだ。インタビューの中でイランと戦争になる可能性を問われたトランプ次期大統領は「どんなことも起こり得る。非常に不安定な情勢だ」と述べた。トランプ次期大統領は、1次政権の時には米国、イラン緊張状態にあった。次期政権でも強硬姿勢を取るものと思われる。第1次政権を振り返る。2015年当時オバマ政権は、イランの核開発を制限することと引き換えに、米国、EUなどの経済制裁の解除といったところを約束した核合意を結んだ。トランプ政権に移って2018年に合意を「衰えて腐った核合意」と批判をしたうえで一方的に離脱。イラン産原油の全面禁輸そしてイランと取引をした第三国にも制裁を加えるなど更に強い経済制裁を加えた。2020年にはイランの当時の実質ナンバー2ともいわれたイラン革命防衛隊・ソレイマニの殺害を指示し実行に移した。これによってイランでは国民的英雄の死を悼み多くの市民が追悼行進に参列。イランは5日後、隣国イラクにある米軍基地を事前通告したうえで攻撃をした。米国は報復を経済制裁でとどめてこの時は全面衝突の最悪の事態といったところは免れた。
イラン情勢に詳しい坂梨祥氏によると2020年の時の緊張感よりもトランプ次期政権下では衝突の懸念が増すという。当時と違う背景としてはイランとイスラエルの対立が激化。加えてもう1つ注目しているのが閣僚の顔触れ。米国・トランプ次期政権で外交を担当する国務省そのトップ国務長官にはルビオ氏が任命予定。ルビオ氏はイランのことを「テロリストの独裁政権」と呼んでおり、経済制裁を更に強める可能性がある。もう1人来年の政権発足に向けて国務省の政権移行チームのリーダーを務めているフック氏は、1次政権の時にはイラン担当特別代表を務め、イランの核合意の離脱や強力な経済制裁を推し進めた人物。こうした姿勢からイランによる暗殺計画の標的にもなっているとの報道も出ている。緊張が高まりそうだが米国とイランが、本当に戦争になる恐れはあるのか。坂梨祥氏は「トランプ次期大統領、本音としては戦争はコストがかかるということで交渉で解決したいという思惑がある。交渉を有利に進めていくためには軍事行動もあり得るですよというポーズを取る必要があった。“タイム”誌のインタビューのようにどんなことも起こり得ますよという姿勢を取ることによってイランをけん制したのではないか」と分析。


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