TBS NEWS (ニュース)
日銀金融政策決定会合が行われ、大方の予想通り政策金利0.25%に据え置く中、植田総裁の発言が注目された。前回、7月の会見での発信が株や為替の大きな変動を招いたと指摘された。前回の発言について植田和男総裁は「私どもの考え方が市場等に十分伝わっていなかったのではないかと、批判があることは承知している。考え方を丁寧に説明していくということを心がけたい」と述べた。利上げを追い風に為替相場は1ドル=141円台まで20円以上円高が進んだことについて植田総裁は「年初以降の為替円安に伴う輸入物価上昇を受けた物価上振れリスクは、相応に減少しているとみられる」とした。その上で、金融市場は引き続き不安定な状況にあるとしつつ、次の利上げについて来年の春闘や個人消費なども大きな要因の一つと発言。市場はこうした発言から、利上げに向けて慎重とのシグナルを読み取ったとみられ、会見開始から1時間で2円近く円安が進んだ。政治日程も立て込む中、日銀は次の利上げに向けての模索が続く。