モーサテ プロの眼
鶴田さんのプロの眼。テーマは「日本で加速するコストプッシュ型のインフレ」で、「日本の消費者物価上昇率は足元で前年比プラス3%半ばでこの伸び率はアメリカや欧州を上回っている。日本のインフレ率が欧米を上回るのは非常に珍しい。サービスは今までと変わらないが、財が日本の物価上昇率が欧米を明確に上回っていて、足元加速していく動きがある。こういうことを踏まえると、財の物価の加速は日本特有な要因。大きな要因は為替がかなり円安にきてるということが影響してるのでは」、「日銀の植田総裁が1年前の講演で日本のインフレ率について、物価上昇に作用する2つの力についてというグラフを使い、第一の力の輸入物価上昇の価格転嫁はだんだん弱まっていって、変わりに第二の力の賃金と物価の好循環の強まりが加速していくと説明していたが、そこから1年経って、実際に起きたことをみると円安などによるコストプッシュによる第一の力が弱まっていくのではなく、また強まっている状態だといえるので、バトンタッチはまだうまくいってないのでは」「コストプッシュによるインフレは賃金上昇は必ずしも伴わないとなるので、結果としてあまり長く続くと、実質ベースでみた賃金上昇を抑制し、結果として個人消費も落としてしまう。結果として、安定的で持続的な物価上昇の実現に不可欠なところを衰えさせてしまいかねない。名目賃金は伸びているが、物価上昇に追いつかず、結果として実質賃金が1回プラスになったが、またマイナスになった」「利上げを行うと、景気が悪化してインフレが鈍化してしまうのではという見方もあるが、適度な利上げを行うことで、過度な円安を自制し、物の値段の上昇を抑制することで個人消費の拡大を促し、結果的に賃金とほかの好循環を強めていく。それをサポートすることは可能なのかなと思う」などと話した。