ワールドビジネスサテライト (ニュース)
日本製鉄によるアメリカの鉄鋼大手USスチールの買収計画を巡って今井社長は焦点となるアメリカ政府との交渉について出発点は合併契約になると述べ従来どおり完全子会社化を目指す考えを正式に表明した。日鉄によるUSスチールの買収計画について「買収ではなく投資」との考えで合意した石破総理とアメリカ・トランプ大統領。日米首脳会談以降日鉄は正式なコメントを控えてきたが、従来どおりUSスチールの買収を目指す計画に変わりはないとした。ただ、日鉄の思い描くとおりに交渉が進むかは見通せない。日鉄は今回買収額として2兆円余りを投じてUSスチールの株を100%取得し完全子会社化する計画を示しているが、トランプ氏は50%を超える株式の取得、つまり買収を認めない考えを表明しているため、両者の間には大きな溝がある。日鉄が買収にこだわる理由について交渉を知る関係者は、日鉄はみずからが持つ重要な技術の提供などを通じたUSスチールの成長戦略を描いていて情報漏えいのリスクを避けるためにも買収は欠かせないと解説する。今後日鉄側とトランプ大統領の直接会談も含めて本格的な議論が始まる見通し。