日系メキシコ人たちの“ルーツ探し”

2025年7月25日放送 4:47 - 4:55 NHK総合
国際報道 (ニュース)

先月メキシコで始まったオンラインの公開講座。日系人たちがかつてメキシコに渡った祖先たちの足跡を辿る方法を学ぶ。日系4世や5世の若者ら約20人が参加。その多くが日本の名字を持っている。講座を開いたのは平井伸治さん。メキシコで日本人移民の研究をしている。祖先を探す手がかりは移民を斡旋した会社の乗船記録。そしてメキシコ各地に渡った日本人が残した名簿。平井さんはデータベース化を進め、受講生がアルファベットで検索できるようにした。6年前に講座を受講した日系4世のナロユキ・コアシチャさん。曽祖父の小橋川栄光さん。1907年、メキシコに渡った。コアシチャさんが知りたいと思っていたのは自らの名字について。栄光さんは、生前名字の読み方をなぜか小橋川からコアシチャに変えていた。2019年、平井教授のプロジェクトで曽祖父の故郷、沖縄を訪問したコアシチャさん。曽祖父が暮らしていた地域で小橋川という名字の祖父を持つ人と出会った。そして、沖縄ではかつて小橋川をクワァシチャと発音していたことを教えてもらったという。
これまで平井教授の講座に参加してきた日系人は200人以上。そのうち、10人が1世の故郷への訪問や日本の親族との面会を実現している。いま、日本でルーツ探しをしている人もいる。日系4世のイルビン・コバヤシさん。去年来日し、語学学校で日本語を学びながら祖先の足跡を辿ろうとしている。コバヤシさんの曽祖父・小林良一さん。120年前の乗船名簿を調べたところ良一さんの名前を発見。現在の愛知県一宮市に住んでいたことを突き止めた。曽祖父がどんな人物だったのか確かめたいとコバヤシさんは今月一宮市博物館を尋ねた。保管されていたのは良一さんが村に提出した海外への渡航願い。職業は農業。メキシコで2年間鉄道工事に従事すると記されている。良一さんとその父粂七さんのサインも記されていた。かつて良一さんが住んでいた場所の近くの神社に手がかりが残っていないか訪ねることに。大正時代の塀に刻まれていたのは良一さんの父・粂七さんの名前。コバヤシさんは今後、日本にいる親族を見つけて小林家のお墓参りすることを目標にしている。


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