モーサテ プロの眼
東短リサーチ・加藤出の解説。加藤さんは「今後の利上げペースを考える上での第一のポイントとしてはインフレの動向。日銀の物価の基調を見ると人手不足要因などによって昨年より強くなっていると感じているよう。4月の展望レポートが来月発表されるが。ここで2027年度の物価見通しが発表される。帝国データバンクの調べによるとこの春の食品の値上げ品目は昨年より圧倒的に増えている。食品の値上げというのは消費者物価指数の統計以上に人々のインフレの実感を高めてしまう。日本の実質金利は非常に低い。為替の円高方向への動きを強くならないようにしている。今世界でガソリン価格が高いと国民から湧き上がっているのというのは日本ぐらいで結局円安のせい。経済にショックを起こさないように日銀がある程度実質賃金をゼロに向かって少しずつ上げていくということはやっぱり必要であると思われる。トランプ政権の今の政策の不確実性はこれは日銀も無視はできないのだろうと思う。グローバル経済政策不確実性指数は過去最高レベル。第一次トランプ政権のころはまだ関税が多くなかったことで世界経済が好調だったが、アメリカと中国の報復合戦が激しくなると世界の企業で設備投資を控える。FRBも一転して利下げに転じた。日銀もマイナス金利を下げるべきか悩んでいた。今のようなトランプ政権が来年にかけて続くともっとひどいことになる可能性がある。来年中間選挙があり、共和党が惨敗することになりかねないので、来年11月に向けて落とし所を作るということではないか。いろいろ考えると現時点では6月とは思うがただトランプ政権の動きも込みでいろいろ見ていかないといけないと思う」などと述べた。