クローズアップ現代 #4943 最新分析 アメリカ大統領選 ~カギ握るA世代の選択~
全米支持率の平均を紹介。今月29日時点でトランプ氏48.4%、ハリス氏48.0%となっている。選挙の行方を左右するものの一つとして注目されているのが有権者の2割近くを占めるZ世代の若者たち。Z世代の有権者の4割は支持政党を持たない無党派。この割合が他のどの年代よりも多いという。激戦州のノースカロライナ州は大学やスタートアップ企業が多く、Z世代が次々と移り住んできている。投票先を決めていないZ世代にどうアピールするのか。民主党・ハリス陣営が力を入れているのはSNSで様々な情報を発信するインフルエンサーの活用。8月の民主党全国党大会に200人以上のインフルエンサーを初めて招待した。Z世代に向け、党大会の様子を紹介。ハリス氏への支持を呼びかけてもらった。民主党はこうした発信がのべ5億人に届いたとしている。民主党を支持するインフルエンサーのコリー・アベーサさん。フォロワーは激戦州のペンシルベニア州を中心に約10万人。普段は若者に関心が高い地元のグルメやイベントなどの情報を投稿している。党大会で発信したのは大物議員のインタビュー、Z世代などから多くの反響があった。10月、コリー・アベーサさんはフォロワーなどに呼びかけ、ペンシルベニア州でイベントを開催。参加したのは様々な人種の若者たち、LGBTQなど性的マイノリティの人たちの姿もあった。ハリス氏が大統領になればマイノリティの権利を擁護するとして投票を呼びかけた。
一方、トランプ陣営が力を注いでいるのはZ世代の男性の取り込み。トランプ氏の集会で多くの参加者が見ていたのは登録者数800万人以上の人気YouTuberのチャンネル。普段は悪ふざけやいたずらの動画を投稿しており、Z世代の男性に絶大な人気がある。彼らのチャンネルに度々姿を見せているのがトランプ氏。トランプ氏はYouTuberたちと共演することで、普段政治に触れることが少ないZ世代の男性たちに支持を広げようとしている。トランプ陣営が特に強く訴えかけようとしているのが努力しても報われないと感じている若い男性たち。大学生のコナー・ブレイディさんは女性やマイノリティが優遇され、自分のような白人男性は軽んじられていると感じている。保守系シンクタンクの専門家のダニエル・コックスは若者に広がる閉塞感への理解を示すことで、トランプ氏は支持を広げているという。