THE TIME, TIMEマーケティング部
本屋さんの話題書コーナーで数えてみるとおよそ半分が表紙にイラストを使用。去年12月「ジーキル博士とハイド氏」の表紙をイラストにすると、販売数が20倍に。見た目を変えたら大ヒット、いま売れる本の秘密をマーケティングする。文芸評論家にしてベストセラー作家の三宅香帆さんは、「主人公の顔をドンと描くのが最近一番流行っている表紙」などとコメントした。本来小説の主人公は読者の想像で生まれるもの、ひと昔前は表紙にはっきり描かれることはほどんどなかった。イラスト表紙のブームの始まりは、2007年と言われている。昭和の文豪・太宰治の「人間失格」、集英社版も販売数は年平均2~3万部ほどだったが、編集者のアイデアで当時ブレイクしていたDEATH NOTEの作者・小畑健さんが描いた表紙をつけたら年間21万部を売り上げる異例のヒット。これ以降、人気漫画家の表紙が名作を買って読むきっかけに。イラスト表紙の波は、ビジネス書に拡大。