列島ニュース (鹿児島局 昼のニュース)
改めて桜島の大規模噴火への備えを考えようという講演会が、きのう鹿児島大学で開かれた。講演会で鹿児島大学地域防災教育研究センター・酒匂一成センター長は、センターで行われている火山灰に関する研究について紹介した。それによると、噴火によって火山灰が木造家屋に降り積もり、重くなった場合や、そのあとに地震が起きた場合の家屋の損傷や倒壊のリスクは建築された年代で異なるということで、早めの避難が大切だと話していた。また京都大学火山防災研究センター・中道治久教授は、大正噴火の3日前から桜島で、前日には市街地側で有感地震が観測されたことなどを紹介した。さらに、鹿児島地方気象台・安藤忍地震津波火山防災情報調整官は、常時、桜島を監視しているものの、現在の科学技術では時間や分単位での噴火の予測は困難なため、迅速に情報を発表していると説明した。姶良カルデラの地下のマグマの量は、大正噴火以前の9割まで戻っているとされていて、大規模噴火への備えがさらに重要になっている。