止まらない気温上昇 科学者の警告

2025年9月28日放送 10:09 - 10:14 NHK総合
1.5℃の約束 いますぐ動こう、気温上昇を止めるために (1.5℃の約束 いますぐ動こう、気温上昇を止めるために)

熱波と地球温暖化の影響を専門家が分析。温暖化が進んだ現在の気候条件と進んでいないと仮定した状況で比較。地球温暖化の影響がなければ、この高温はほぼ起こり得ないと結論付けた。気象庁では今夏に日本近海の海水温が顕著に高かったことも影響していると分析している。コメ不足が続く中での熱波は新米の値段にも影響。野菜や果物にも大きな被害が出ている。世界各地でも異常気象が相次いだ。サンタの町として知られるフィンランドのロバニエミでも30℃超え。フィンランドは7月12日~22日間連続で最高気温30℃超えの異常事態だった。ヨーロッパでは今夏、スペインなどで45℃超えの熱波が襲い、熱中症などで2万4000人以上が死亡。山火事が猛威を振るい、スウェーデンの1年間の排出量を上回る大量のCO2が出た。中国では上海~北京にかけて洪水が発生。汚れた水で感染症も発生した。こうした中、トランプ政権の誕生で世界の温暖化対策は大きな課題に直面している。トランプ大統領は温暖化対策のパリ協定から離脱を宣言。2000年代に入っても世界の温室効果ガス排出量は増加し、現在は全く減っていない。今夏、イギリスに世界の気候科学者たちが集まった。温暖化がもたらす最悪のシナリオを議論するため。このままでは地球の気候システムが不可逆的な変化を起こすティッピングポイントと言われる転換点を超えてしまう可能性がある。グリーンランドの氷河の大規模な崩壊を捉えた貴重な映像を紹介。この時はニューヨーク・マンハッタンの面積を上回る巨大な氷河が75分で崩壊した。会議ではグリーンランドだけでなく南極でも氷河の融解が進み、ティッピングポイントに近づいていると温暖化の影響に懸念を示した。ポツダム気候影響研究所・ヨハン博士は「地球温暖化がもたらす影響は2つあります。1つ目は急速な影響で干ばつ・洪水・火災・熱波が世界中で発生しています。これらの影響はすでに起こっていて、人類に大きな影響を与え、世界経済に巨額の費用が突きつけられています。2つ目の影響は気候がティッピングポイントを超えてしまうリスクです。+1.5℃は極めて高温です。これは文明が発達し始めた1万年前から初めて観測される気温であり危険水域です。今すぐ行動を起こす必要があることをメディアは市民に伝えるべきです。しかし私たちには解決策が存在します。対策によって健康や安全や繁栄にも役立つことを同時に伝えなければなりません」と指摘した。


キーワード
東京大学気象庁ドナルド・ジョン・トランプAP通信インペリアル・カレッジ・ロンドン温室効果ガス二酸化炭素ピーマン北京(中国)上海(中国)スペインアフロ伊勢崎市(群馬)カリフラワーグリーンランドエクセター大学イルリサット氷河ロバニエミ(フィンランド)異常気象分析検討会熱中症イギリスパリ協定マンハッタン(アメリカ)中村尚ポツダム気候影響研究所極端気象アトリビューションセンターリカルダ・ヴィンケルマン

TVでた蔵 関連記事…

9・10月も全国的に暑く 引き続き熱中症対策を (NHKニュース おはよう日本 2025/8/20 5:00

記録的高温「地球温暖化が底上げ」専門家立証 (羽鳥慎一モーニングショー 2025/6/27 8:00

「間違いなく地球温暖化の影響」 (グッド!モーニング 2025/6/26 4:55

都心で初の真夏日 「暑熱順化」でリスク↓ (NHKニュース7 2025/5/20 19:00

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.