ザ・ノンフィクション 猫をさがすふたり 被災地の猫物語
輪島市では能登半島地震の後の火災でほとんどが焼き尽くされた。その中には桐本さんの自宅兼工房もあった。桐本さんは「輪島キリモト」の8代目で新進気鋭の作家である。2年前には染織家の萌寧さんと結婚し自宅を構えた。地震が発生したときに初詣でドライブにでていて家には猫がいたという。火災の後、「グラ」、「サン」、「ハク」の3匹が行方不明となっているといて元日からSNSで投稿し助けを求めたりした。猫についてコロナ禍で締め出された猫を保護したことがきっかけで心の支えだったなど話す。
地震発生から4週間滉平さんの元を再訪した。自宅などが全壊したため父親の工房で避難生活を送っている。この日も夫婦で猫を探しに出かける。町内の人に声掛けたり、罠を設置したりしていく。捕獲器に捕まっていた猫はSNSで情報を発信する。また同じように飼い猫が行方不明となっている家庭は多くその人たちと繋がり作ったのが輪島迷子猫捜索隊で猫のことなら桐本さんと相談が入るようになったという。この日は解体現場に猫が入り込み工事が止まっているという現場でフードでおびき出したりする。情報を発信し当てはまった飼い主さんの元へ帰っていった。
避難先に戻ってきた桐本さん。コンテナの一つは猫のシェルターとなっていて飼い主が見つかるまで愛情を込めて世話を行う。この日は保護した1匹の飼い主が引き取りにやってきた。2月中旬輪島迷子猫捜索隊のメンバーも60人を超え、夜には手の空いた人たちで捕獲器を設置していく。翌朝滉平さんのもとに要請が入り2トントラックで移動。滉平さんのもとに山のような荷物が届いていた。これらはSNSで支援を呼びかけ活動に共感し世界中からの支援物資だった。猫たちの新たなシェルターや防寒対策を行っていく。