研究者ら 倫理的な課題など議論

2024年6月30日放送 19:11 - 19:15 NHK総合
NHKニュース7 (ニュース)

きょう日本で異種移植を計画する研究者らがシンポジウムを開き、倫理的な課題などについて話し合った。ブタの心臓をヒトへ。その異種移植は、おととし米国で行われた。遺伝子操作で拒絶反応を起きにくくしたブタの心臓を、他の治療法で回復が見込めない男性患者に移植。患者はおよそ2か月の間、生存した。ことしに入ってからも米国では、ブタの臓器を移植する試みが相次いでいる。この分野の研究を主導してきたニューヨーク大学ランゴーン移植研究所・ロバートモンゴメリー医師は、ブタの臓器を使うことが一般的な治療の選択肢になる時期について「(臨床試験が順調に進めば)10年以内に一般的になり、必要な人は誰でも受けられるようになる」と述べた。現在、米国で臓器移植を待つ患者は、およそ10万人。腎臓が最も多いという(臓器調達移植ネットワークより)。一方、日本でも臓器の確保が課題となる中、異種移植の研究が進んでいる。
日本でも臓器の確保が課題となる中、異種移植の研究が進んでいる。東京慈恵会医科大学などのグループが進めているのは、ポッター症候群という重い腎臓病の胎児に、ブタの胎児の腎臓を移植する計画。現在、臨床研究に備え動物での実験を行っていて、この日はサルの胎児に2ミリ程度の大きさのブタの胎児の腎臓を移植し、正常に機能するかを調べていた。きょう、横浜で開かれた研究者らによるシンポジウムで東京慈恵会医科大学・横尾隆主任教授は「社会に認めてもらわないとできないという問題点がある」、東京大学医科学研究所・神里彩子准教授が「動物の臓器を人に移植するのはどうなのかという点が検討課題になる」と述べた。その上で、“感染症への対策が必要なことや、患者や市民の懸念を調査し、合意を得ながら進める必要がある”ことなどが指摘された。グループでは日本初の異種移植の実現に向け、年内にも倫理委員会への申請を目指すことにしている。


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