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エコノミスト・崔真淑さんに話を聞いた。残暑が長く続く現代において、季節を再定義して五季と明示するのは非常に面白いと感じた。実は行動ファイナンスでは新しい区切りをあらかじめ定めるという戦略を、消費・行動のスイッチを押すフレッシュスタート効果としても実証されている。残暑の時に夏向け食を打ち出す「まだなつ食堂」というのは、需要の秋シフトを捉える上で効果がありそうだなと感じた。気候が高温かどうかというのは消費者の需要を強く動かす。ある国内のPOSレジデータの集計では、暑い日の休日はアイスの売り上げが平日の約1.4倍。25℃を超えることでアイスやビールが動きやすいというしきい値も確認されている。ただもちろん、高温になることで増える消費もあれば、減るものもあるのではないか。マクロで見たら課題もあると思う。例えばデメリットでは、暑さによる生産性低下などがあげられる。企業としての対策は、時差勤務、空調断熱投資、さらには電力先物や天候デリバティブ、気象保険で財務的にヘッジすることも重要になってくるだろうとは感じている。
