NHKスペシャル 恐竜超世界3 化石の“常識”を覆せ!
北海道大学の小林快次さんによると、恐竜の声はいまだに分かっていない。声は軟組織などが大きく影響するため化石として残らないからだという。何も情報がない中、人間が恐竜に合う声を作っている。声の復元に重要なのが恐竜の頭蓋骨。CTスキャンで調べると脳函の内側にある空洞が現れる。その中の蝸牛管が恐竜の声に迫る手がかりが隠されている。福井県立大学の河部壮一郎さんは脳函のデータからトリケラトプスの特に聞きやすい音域を計算。それが周波数300Hz。現代の動物研究から、対象の動物が聞くことのできる音域と対象の動物が出す声の音域はだいたい一致することが分かっている。つまり、トリケラトプスは300Hzあたりの音域で声を出していたと推測できる。ティラノサウルスは600Hzという結果が出ており、意外にも高めの声を出していたと推測される。