大下容子ワイド!スクランブル 池上彰&増田ユリヤ 徹底解説
米中首脳会談。アメリカ側と中国側双方の発信から成果を読み解く。トランプ大統領は「素晴らしい貿易協定を結んだ」と発言。中国による米国産農産物の購入、LNGや原油の購入、イラン問題での協力などが決まったと成果を強調。中国は16日、貿易委員会と投資委員会を設置するとした。双方課している関税を同規模に引き下げることに合意したと発表。農産物貿易の拡大や中国による米国製航空機購入など経済分野での協力を進める方針も示している。トランプ大統領は「中国がボーイング機200機を購入する」などと述べた。会談で米中はG2を強調。トランプ大統領従来の強硬姿勢から対中外交に明らかな変化が起きている(ワシントン・ポスト)。
会談で中国の習近平国家主席は「台湾問題がきちんと処理できなければ両国は衝突し、中米を非常に危険な境地に追い込む」と警告。池上が「米国は独自に台湾に武器を売ってきた。台湾問題を米中の取引材料にするということは台湾にとっては衝撃的な出来事」などとコメントした。
この秋行われる米国中間選挙。成績が悪ければ大統領にとって厳しい残り2年が待っている。現在は共和党が大統領、上院、下院をすべておさえるトリプルレッド。トランプ大統領の支持率は約40%(リアル・クリア・ポリティクス)、2期目の最低水準。戦後行われた20回の中間選挙で大統領の所属政党が下院で議席を増やしたのは2回だけ。トランプ大統領の最重要課題は経済。FOX NEWSの世論調査、共和党と民主党どちらが経済をよくできるか聞いたところ共和党48%、民主党52%だった。この調査で民主党が上回るのはオバマ大統領時代の2010年以来16年ぶり。背景としてFOX NEWSは家計の負担増加を上げている。「ガソリン代高騰を大きな問題と捉えた人が急増した」と指摘。5月16日時点の米国のガソリンの平均価格は1ガロンあたり約713円(全米自動車協会)。ロイター通信は「ガソリン高騰、インフレなどトランプ氏は渡航前と同じ泥沼に直面しており、世論の流れを変えるには至らなかった」と報じた。
2024年大統領選挙では444のうち433の農業依存郡でトランプ氏が勝利(Investigate Midwest)。就任後はトランプ関税による米中貿易摩擦で米国から中国への農産物の輸出が減少。中国の輸入大豆における米国産のシェアは2016年は41%だったが2025年には15%に(WITSなどから作成)。ホルムズ海峡封鎖による燃料代の高騰など農家にとって大打撃。独立系世論調査会社「US Polling Date」の調べでは2024年の選挙以降農村部の支持率が56%にまで低下。ワシントン・ポストによるとトランプ氏は今回中国との合意について「農家たちは喜ぶだろう」と述べたが実質的な成果はほとんどなかった。
共和党の経済対策は。トランプ陣営は民主党政権時のインフレの話を繰り返し持ち出し「民主党時代へ戻してはならない」と訴える戦略を取ると分析されている。大型減税法案を前面に出し生活支援をアピールする見通し。上院下院がねじれ状態になると共和党が掲げる減税や物価対策が進みにくくなると訴えている。
中間選挙に向けトランプ氏が“禁じ手”。選挙区の区割りを自分の党に有利となるよう恣意的に変更する選挙戦略「ゲリマンダー」。トランプ大統領は去年8月、共和党が強いテキサス州にゲリマンダー実施を要請し成立。カリフォルニア州などでゲリマンダーの動き(ロイター通信)。田中が「トランプ大統領の政策が経済面では完全に裏目に出ている感じ」などとコメントした。
